アニメーション映画「未来のミライ」(細田守監督)が第46回アニー賞でインディペンデント作品賞を受賞しました。が、ネット上では「つまらないのに何故?」という声も多数寄せれらています。
これは一体どういう事なのでしょうか? 調べてみました。
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アニメ界のアカデミー賞とも言われているアニー賞。今回細田監督が受賞したのはその中でもインディペンデント賞といい、アメリカでの上映館数が1000未満の作品がノミネート対象の作品に与えられる賞になります。早い話がマイナーな映画に対して贈られる賞なのです。日本でいうところの、ミニシアターとか単館系、つまりは大手映画社があまり絡んでいない映画館で上映された作品に与えられる賞、といったら分かりやすいかもしれません。
とある都会の一家に生まれた「くんちゃん」に妹が誕生し、両親たちはその赤ちゃんにぞっこん。当然の事ながらくんちゃんは自分が構ってもらえなくなった事で駄々をこねはじめます。そんなくんちゃんがある時庭に出てみると、見た事がない男が現れ、くんちゃんが嫉妬している事を指摘。かくいうその男も、くんちゃんが生まれる前は同じように両親に大切にされていたのに、くんちゃんが生まれたとたん、同じように両親からの愛を失ったと告げます…といった出だしで始まる物語。
短くいうと、内容はタイムトラベル(幻覚?)を通して家族の愛を描いたものですが、視聴者の反応は結構ネガティブ。
ツイッターやネットには様々な反応が見られますが、ネガティブな反応を列挙すると以下の通り。
その他にも内容が意味不明、といった反応も多くみられ、いつもの細田作品を期待した人は肩透かしを食らったようです。
日本ではこのようにとても成功したとは言えない状況にもかかわらずの受賞。一体何故?そのヒントは他のノミネート作品にありました。
同賞には未来のミライの他、4作品がノミネートされています。
This Magnificent Cake! 45分
MFKZ 1時間34分
(こちらはギヨーム・ルナール 西見祥示郎両監督の共作)
Ruben Brandt, Collector(ルーベン・ブラント、コレクター) 1時間36分
Tito and the Birds 1時間13分
いずれも風刺、実験色が強く、インディペンデント系の賞に相応しいといえば相応しい作品ばかりです。この中にあっては細田作品は比較的わかりやすい部類に入る事がおそらく受賞の理由なのかなと思うのですが、審査基準なんてあってないに等しいものですから、正直なんとも言えませんね。
という事でこれにて箔がついたことは間違いないので、再評価される日もくっとくるでしょう。
以上未来のミライについてでした。